読書とか日記

読んだ/見たときの感想と日常です。

吸血鬼すぐ死ぬ 316死

週刊少年チャンピオン(2023年9号)を読みました。普段は単行本派ですがナギリが出るということで本誌購入。

 

シリアスだった!コマ割りから違うじゃん普段と!ずっとキャラクター主観の視点だ!

こういう漫画のうまさ、普段はギャグのテンポのほうが優先されてるから改めて見ると感心するなー。

 

しかし、あの、今まで地獄(hell)という単語が使われていたナギリ編で初めて天国(paradise)というワードがタイトルに出てきて、そうか、状況が動くんだなという心構えをしました。

私はこの漫画でナギリさんがとくに好きなんですけど、彼本人は凶悪な辻斬りに戻ることを望んでいるから、そうさせてあげたいなと思って読んでいたんですよ。ギャグ漫画だから無理なんですけど。そしたら前回のナギリ編302死で自分の罪を自覚させられていて、ああ、盆ノ木先生は倫理がしっかりしてるなと。他者を害した者をそのままなあなあで着地させることは出来なかったんだなと私は受け取って、だからあの話が出た時点でナギリに対する何らかの救済はあるんだろうと察してはいたんですけど、それは彼がまともな社会に組み込まれることを意味していて、いやシンヨコハマがまともかどうかは疑問の余地はありますがそれは置いといて、ナギリはもうヴィランじゃなくなるんだなということはさみしく思ってます。でも登場初回でナギリのヴィランとしての矜持なんて粉微塵に砕かれていたな、そうか。この世界に登場してしまったんだから仕方ないか。

そしてさみしく思ってはいるけど、ナギリのことを「このままではいけない」と思ってしまった作者のことは、優しいなと思う。あのままうらぶれた元凶悪犯のホームレスとしてギャグに巻き込まれているだけではだめだったんだ、なんとかしなくちゃいけなかったんだな。

がんばってなんとかしてくれるのを楽しみにしています。まあ今週はまだ救われていなかったけども。楽しみ楽しみ。